おなかの不調や過敏性腸症候群(IBS)にお悩みの方へ
こんにちは。GBP川畑です。
当院では漢方薬だけではなく、カイロプラクティックや鍼灸治療により自律神経の働きを整えてお腹の不調にダブルでアプローチしていきます。来院の際に「こんなお腹の不調があります」とお伝えください。その症状に合わせた治療をしていきます。
最近、当院に来院される患者さまの中でも下痢や便秘などお腹の不調を訴える方が多くいます。
まちがいなく不調があるのに病院を受診しても器質的な異常がなく、「ん~ストレスですね」などで終わってしまいどうしたらよいのかとお困りの方も多いかと思います。
今回はそんな症状の過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome略「IBS」)の治療法のひとつである漢方治療について触れたてみたいと思います。
日本では原因の分からないお腹の痛み・下痢・便秘やガスによる膨満感など、過敏性腸症候群に10~15%の方が悩んでいるといわれています。消化器疾患のなかでは比較的に多い慢性疾患で3つに分類されます。
3つに分類
1.交替型(下痢と便秘が交替で現れる)
2.便秘型 → 女性に多い
3.下痢型 → 男性に多い
割合は
交替型 > 便秘型 > 下痢型 の順で多い
過敏性腸症候群(IBS)と漢方薬
過敏性腸症候群は上記のように人によって症状や不定愁訴が違うので、個体差を重視した治療法である漢方治療が寄与されると期待されています。漢方治療ではそれぞれの分類によって処方が異なってきます。
「」漢方薬
分類別に
1.下痢便秘交替型 ・・・ 「桂枝加芍薬湯(ケイシカシャクヤクトウ)」
その背景に精神的要因(心配・くよくよ・不安感など)が関与している場合は「小建中湯(ショウケンチュウトウ)」も考慮されます。「小建中湯」は腹痛を理由に登校を拒否する子供(児童)にも適応します。
2.便秘型 ・・・ 「桂枝加芍薬大黄湯(ケイシカシャクヤクダイオウトウ)」
冷えを伴う腹痛、膨満感がある場合は「大建中湯(ダイケンチュウトウ)」もよいです。
「大建中湯」は手術後の癒着性腸閉塞(イレウス)の予防に広く用いられており、過敏性腸症候群の多くに認められる腹部膨満感症状の改善が期待できます。
3.下痢型 ・・・ 「半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)」
ストレスやイライラ、我慢など心理的異常が顕著に認められる下痢に。
抗がん剤(イリノテカン)の副作用である下痢に対しての有用性が広く知られています。また、心理的ストレスを伴う下痢型の過敏性腸症候群に対して消化器症状とストレス度に改善がみられたと報告されています。
冷え性で慢性的に胃腸の調子が悪いタイプには「人参湯(ニンジントウ)」も用いられます。
その他、精神的ストレス(イライラ、我慢など)の関与が強い過敏性腸症候群(IBS)の場合、「四逆散(シギャクサン)」「柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)」(交替型)や「加味逍遥散(カミショウヨウトウ)」(便秘型)なども考慮されます。
参考:小太郎漢方製薬会社 コタロー通信364
お腹の不調に裏ワザあり
お腹の不調(便秘・下痢・ガスなど)に「舌掃除」が有効ということがNHKのテレビ番組で紹介されていました。口の中にはたくさんの細菌がおり、唾液とともに1日おおよそ1,000~1,500億個がお腹へ流れ込んでいます。
舌の白っぽい付着物「舌苔(ゼッタイ)」には多くの悪玉菌がいるためそれらの菌がお腹の不調に関係していると考えられています。
番組では11名のお腹の不調に悩む方が舌掃除を4週間実践していました。結果、口内の炎症性腸疾患に関係する悪玉菌と大腸がんに関係する悪玉菌がおよそ半数のひとで大幅に減少し、11名中10名が不調改善の効果を実感していました。
舌掃除のやり方
①舌掃除専用のブラシ水につける
②舌の片側を舌ブラシでなで下ろす
矢印の方向に2回ずつ
③下の中央を舌ブラシでなで下ろす
矢印の方向に2回
④下の反対側を舌ブラシでなで下ろす
矢印の方向に2回ずつ
※注意点
・必ず舌に異常がないか確認してから掃除をする
・1回なで下ろすごとに付着物を洗い流す
・舌の表面を傷つけないため歯ブラシではなく、舌掃除専用掃除専用ブラシで行うこと
☆上手に効果的に行うコツ
細菌の多い起床時(朝食前)と夕食後に歯磨きをしてから舌掃除を行う
朝:歯磨き → 舌掃除 → 朝食
夜:夕食 → 歯磨き → 舌掃除
参考:NHK総合 番組 東洋医学のホントのチカラ
生活シリーズ「東洋医学でカラダと心をセルフケア!」株式会社 主婦と生活社p24-27
原因と誘因について
過敏性腸症候群(IBS)の症状は主に便通の異常と腹痛で、ストレス、緊張、脂分の多い食べ物、乳製品や消化の悪い炭水化物(豆など)によって症状が引き起こされることがあります。
その原因はまだ分かっておらず
現状では
○ストレス説
ストレスが原因で消化管の運動機能が障害され、下痢・便秘を生じるという説
○内臓知覚過敏説
腸管のわずかな刺激を「痛み」として感じてしまう説
○その他
食物アレルギーによる「食物アレルギー説」
腸管に軽度の炎症がある「腸管炎症説」
とされています。
参考:(一社)日本臨床内科医会 過敏性腸症候群(IBS)
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